カスタムApp内製化のための5つのヒント

バージョン 2
    DSC_0008.jpeg

    CatMax_Photography_Andrew_Lecates-5598.jpeg

    アンドリュー・ルケイツ

    (Andrew LeCates)

    
ソリューションズ

    コンサルティング

    ディレクター、

    FileMaker, Inc.

     

     

    デジタル変革の時代が到来し、組織の業務、コラボレーション、イノベーションの方法が変化しています。さらにモビリティとBYODのトレンドに後押しされ、あらゆる規模の組織がアプリケーションを活用することによってアウトプットの充実、効率の向上、作業負荷の合理化を図っています。

     

    多くの組織にとっては、既製のパッケージアプリケーションを購入するのが最も簡単で最良の解決法に思えるかもしれません。しかしその種のアプリケーションは、幅広いユーザーの需要を喚起できるよう、汎用化されている傾向があり、仕事を済ませることはできても、カスタマイズの余地はほとんどないか、まったくないこともあります。自分では必要としない機能にも代金を支払い、自分のチームに最も役立つ機能は手に入らない場合もあります。そのようなアプリケーションはまた、ビジネスの成長と変化に合わせて更新することもできません。そのうえ、外部データや既存のビジネスシステムと互換性をもつ保証もありません。

     

    幸い、もう1つの選択肢として「カスタム App」があります。「カスタム App」とは、特定のチームや組織のビジネスニーズを満たすよう個別にカスタム作成されたアプリケーションのことです。FileMakerプラットフォームを使うと、新しいアイデアに基づいたカスタム Appを、あらかじめ用意されたテンプレートに変更を加えたり、データをインポートすることによって、作成することができます。ビジネス現場では、マルチプラットフォームに対応したカスタムAppを、iPhone、iPad、Windows、さらにはWebを介して利用できます。カスタム Appがあれば、社員やお客様がいつでもどこからでも重要な情報に安全にアクセスでき、ミッション・クリティカルなビジネスプロセスを企業の境界を越えて展開することができます。

     

    FileMakerプラットフォームで作成されたカスタム Appでは次のような様々な種類のコンテンツを取り扱うことができます:スプレッドシート、メディアファイル、ドキュメント、カスタムフォーム、レポート、署名など。どのような規模の組織でもカスタム Appを開発できますが、大抵はメンバーが25名以下の小さいグループで、小規模の企業の場合もあれば、大企業内の部や課の場合もあります。

     

    中小規模の企業にとってカスタム Appの開発など手の届かない時代もありましたが、そんな時代は終わりました。既製のパッケージアプリケーションを購入してカスタマイズを試みるよりも、ゼロからカスタム Appを作成するほうが時間も費用も少なくて済む場合があります。また、社内でカスタム Appを設計すれば、あらかじめ決めた予算内で必要な機能を確実に実現することができます。カスタム Appを社内で開発するときは、次の5つの事項を考慮してください。

     

    ヒント1: 目標を評価し、ニーズを定義する

     

    カスタム Appを作成して問題を解決することに決めた時から、計画の工程が始まります。カスタム Appを実装するための最初の手順の1つとして、作成しようとするカスタム Appの目標を評価する必要があります。カスタム Appのユーザーとなるチームメンバーが抱える悩みの種が確実に解消できるよう、ニーズや要件を定義します。

     

    ヒント2: ユーザーシナリオを書き、要件を定義する

     

    ユーザー各個人がそのカスタム Appをどのように利用するかを要約したユーザーシナリオを書くことが必須です。それは、必要な機能とファンクションを定義するのに役立ちます。

     

    ユーザーシナリオとは、ユーザーがどのように業務をこなし、どのようにデータを使用するかを説明するストーリーで、カスタム Appの要件定義を作成するのに役立ちます。どういった人達、そしてどういったグループがそのカスタム Appを使うかを判断し、各役割ごとにユーザーシナリオを書いてください。そのユーザーの役割と責務は何ですか。複数のユーザーが同時にそのカスタム Appを使いますか。その場合のユーザーの役割は同じですか、異なりますか。

     

    次に、ユーザーがそのカスタム Appで何をする必要があるかを考えます。ユーザーはどのような問題を解決しようとしていますか。たとえば、マネージャーは顧客と資産のリストを効率的に収集し、管理し、本社と共有する必要があるのに、それができていない、といった内容です。この際、現在のビジネスプロセスの利点と欠点、そして異なるチームの要件を考慮に入れてください。

     

    また、ユーザーがどこでどのようにカスタム Appにアクセスするかという、配備方法も考慮する必要があります。それは明るい場所で使用されますか。夜間はどうでしょうか。ユーザーは常にサーバーに接続できますか。カスタム Appへのアクセスにどのようなデバイスが使われますか。カスタム Appは現在のシステムとどのようにやりとりする必要がありますか。ユーザーは収集した情報をいつ利用するのか、また自分がカスタム Appをいつ必要とするのかを考えてください。

     

    次に要件を定義します。要件には、カスタム Appがどのようなふるまいをするのかという全体的な説明と、先に作成したユーザーシナリオに基づいた特長および機能の詳細なリストを含めてください。

     

    ヒント3: 統合とセキュリティへの対応

     

    すでに構築されている別のシステムと統合できなければ、カスタム Appは役に立ちません。統合だけでなく、セキュリティや展開にも対応することが不可欠です。第一に、データソースにどのようにアクセスできるかが、カスタム Appの複雑さを決定する最大の要因となります。データソースを所有し管理しているなら、カスタム Appをより簡単に構築し、展開することができます。データへのアクセスに管理者や別のシステムが必要となる場合は、複雑さが増します。

     

    どのようなカスタム Appにもセキュリティは不可欠です。カスタム Appを構築する前に、顧客や社員の個人情報を保管する予定があるかどうかを慎重に考慮してください。たとえば企業秘密、将来の製品計画、クレジットカード情報など、その他の機密情報を保管する予定はありますか。遵守しなければならない規制―たとえばHIPAAなど―がありますか。ある場合、それはどのような規制ですか。

     

    ユーザーアカウントとパスワードを作成することによって、セキュリティ認証を社内で管理することができます。あるいは外部システムを利用して外部認証を採用することもできますが、その場合は複雑さが増すことがあります。また、データの暗号化が必要な場合も複雑さが増す場合があります。チームにIT担当がいるなら、どのようなオプションが利用できるのか確認しておくことをおすすめします。

     

    ヒント4: プロトタイプとテスト

     

    これでユーザーの目標と要件に明確な見通しが立ったので、次にカスタム Appの設計に移ります。まずプロトタイプ、あるいは設計図から始めます。紙に書いたプロトタイプでも構いません。そのプロトタイプをユーザーに見せることによって、開発工程の早い段階で機能性と使いやすさをテストすることができます。その結果、現在の方向性に対するユーザーの理解とともに、それがユーザーのニーズに合致しているという同意も得ることができます。

     

    その後、開発が進みすぎる前に、将来のユーザーと共に設計が適切かどうかを確認してください。すぐれた開発には繰り返しがつきものです。設計を常に見直して磨きをかけ、見直すごとにユーザーからフィードバックを得るようにしてください。

     

    ヒント5: 用意されているリソースとサポートを利用する

     

    誰でもカスタム Appの作成方法を習得できますが、最初の段階として、可能性や個別の要素がどう組み合わされて機能するかを探る学習過程があります。

     

    まず自分自身の技術的理解のレベルを正しく評価することが、先に進む最適な方法を決めるのに役立ちます。たとえば、あなたは新しいソフトウェアについて学習するのが好きですか。これまでにWebページを設計したことがありますか。たとえこの種の質問への答えが「いいえ」であっても、自分で作る道が閉ざされるわけではありません。自分自身で開発することに決めても、社外の助けを借りることにしても、オンラインコミュニティ、フォーラム、チュートリアルをはじめ、開発工程を導いてくれる充実したサポートが用意されています。

     

    最適な解決策を生み出すために

     

    ビジネス用のカスタム Appを実装するにあたって、考慮すべき事項はこれだけではありませんが、先に述べた内容は、作成や展開の工程が始まる前から考慮しておく必要があり、非常に重要です。

     

    現代社会のめまぐるしい変化は、ビジネスニーズへの迅速な対応を必要とします。パッケージ化された既製のアプリケーションが手っ取り早い答えだと考えるのが当然のように思えるかもしれませんが、必要のない機能にも代金を支払い、固有のビジネスニーズに合わせてカスタマイズしようとすると、結局は費用と時間を無駄にしてしまうことがあります。FileMakerプラットフォームで提供される機能やリソースを利用すれば、膨大な予算をかけずに短い時間でゼロからカスタム Appを作成することができます。わずかな時間と努力、そして入念な計画によって、あなたのチームはすぐに、今までになかったようなやり方でコラボレーションと生産性の向上を実現することでしょう。

     

     

     

    調査報告書「カスタム App 利用状況調査」をダウンロード

    成功する カスタム App構築ガイド『計画』をダウンロード

    成功する カスタム App構築ガイド『作成』をダウンロード